今まで観た中で、こんな怖いミュージックビデオはなかった。
あきらかに現実の事象を扱っているし、あからさまに現実の人間に敵意を向けている。その矛先が何なのか俺には分からなくて、移民問題とか?と思ったけど、違った。
Darkstarはイギリス北部、ランカシャーのバンド。これはロンドンと地方の軋轢、みたいなものをテーマにしているらしい。
interview with Darkstar - 北部の若者たちのドキュメンタリー | ダークスター、ジェイムス・ヤング | ele-king
http://www.ele-king.net/interviews/004752/
いま便宜的に「ロンドンと地方の軋轢」と書いたけど、きっとそんな生易しいものではない。このビデオは、もっと崩れ落ちる寸前の日常を、むき出しの感情を描いている。
それは、上のインタビューにもあるように、具体的に政治的なことではない。投票を呼び掛けたりとか、政治的な語りがあるわけではない。でもこの曲は、たしかに政治に関わることを語っている。
この微妙な差異は難しくて、ひとは政治を語ろうとすると容易に足を踏み外す。そこにある危うさを、俺は、恐れつつもちゃんと理解したい。しないと。と、思った。
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