2016年3月19日土曜日

「外国人が仰天した「日本の伝統」、河合継手」に仰天した

Facebookに半年前に書いたけど、ブログにメモっとけばよかったー、と思ったので今さら転載。みんな大好き、「日本の伝統」の話です(なぜ括弧つきなのかは最後に分かる)。


こんな動画が「《外国人が仰天した日本の伝統》直角にでも直線にでも接続可能な【河合継手】の技術が凄い! 」というキャプション付きで流れてきた。


で、たぶん動画を途中までしか観てないんだと思うけど、一番最後(6:42~)に、

「でも、こんな強度がないものはガチ木工には使えないぜ!(バキッ)」

と叩き折られるという結末が待っている笑

この人は、なにも「日本の伝統」をバカにしたいのではなくて、純粋に工学的な熱意に突き動かされている。ちょっと調べると個人ホームページが出てきて、曰く、
But this joint is really not a useful woodworking joint. Wood is strongest along the grain, and this joint doesn't take advantage of that.
超意訳:木目は大事。古事記にもそう書いてある。
So the whole thing was more scratching an itch and an exercise in geometry.
超意訳:図形遊びがしたいならサンタに3Dプリンタをおねだりしてすっこんでな、ぼうや。
http://woodgears.ca/puzzles/3way_joint.html
とかあって、木工へのアツい思いが伝わってくる。ドメイン知識がないのでさっぱり分からないけど、こういう物理層の話を語られるとなんかぐっとくる。エンジニア魂を感じる。

でも、仮にも「伝統」とまで言われるものが、ほんとにこんなしょぼいものなのかな...?と思ってググってたら、
伝統木構造の会の会報に掲載されていた河合継ぎ手をつくってみました。
河合直人氏が東大の学生の頃夏休みの課題で出されたもの考案して提出したものだそうです。
(http://kinoie-wada.seesaa.net/article/131836642.html)
って書いてあって、えっ???という感じ。

「伝統」って言いだしたやつ誰だよちょっと!

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