でも、不思議と「帰る」という感覚はない。
なんか暗い言い方をするとさ、
俺に帰る場所なんてないんじゃないのかな、と時々思う。
誰にも好かれない代わりに誰にも嫌わないように、
どこにも属さないように生きるのが身に染み付いてしまって。
大阪は生まれただけで、
京都は育っただけで、
千葉は今たまたま住んでるだけ。
マクドナルドで延々話してる高校生みたいに、
俺はいつも家に帰りたくない。
どこでもないここにいたい。
誰でもない匿名の誰かでいたい。
いなくなりたいわけじゃなくて、
行方不明で、いたい。
そんな欲求に駆られる。
そして世界は、俺のそんな邪悪な欲求を実現する方向に回っている。
グローバル化した世界は均質で、どこでも同じ空間が広がっている。
個人は、名前とか所属みたいな情報にとって代わられ、顔が見えなくなる。
「どこでもない」「誰でもない」は、
「どこでもいい」「誰でもいい」に巧妙にすり替えられる。
場所も人も、取り替えがきくものとして大量生産されてしまう。
行方不明になりたかっただけなのに、
どこまで走っても同じ場所で、
いつの間にか人混みに紛れてみんなと同じ人間になっている。
隠れたかっただけなのに、
薄められて、さらけ出されてしまう。
どこにも逃げ場はない。
俺はどこにも行けないし、どこにも帰れない。
だってどこでも同じなんだから。
なんていう妄想を、
大阪は、乱暴に俺を叩いて振り払ってくれる。
癖が強いから好き嫌いあるけど、
俺は好き。大阪。
大阪に、帰ってきます。
実家にも帰ってきます。
つっこまれて元気になってきます。
…なにこの暗い日記?(笑)
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