たぶん、半年経って、
ようやく忘れられつつあるのかなと思う。
嫌なこととか、
悔しかったこととか、
自分の持てる全てを注いで闘っていたこととか。
忘れるということは時に、死ぬほど難しい。
悪い記憶は、死なないと治らない病のようだから。
一生それから脱け出せないひとだっているし、
トラウマを背負いながら笑って強く生きてるひともいる。
俺の場合はそんな大げさじゃなかったけど、
単に自分の期待が外れただけだったけど、
一方的にとはいえ信じていた人に、
裏切られた経験は重たくのしかかる。
闘ってはいたつもりでも、
千葉まで来たのは逃げではなかったか、
という自問自答が、ふとした拍子に頭をかすめる。
でも、半年経ってようやく、
俺は消去法でなく、自分で選んでここにいるんだ、
と言えるようになった気がする。
たぶんそれは、タイに行って、研究がほぼ白紙になりそうなことと、
就活時期が迫ってること。
自分の根本を揺るがすような事態。
きっと、そういう不安があって、
はじめて俺は地に足が着いていられるんだ。
前期は、楽しすぎて、
不安がないことが不安だった。
どっかに落とし穴があるような気がして立ちすくんでいた。
でも今は違う。
目の前に不安があるという安心に、一休みしている。
俺はたぶん、これから長いトンネルに入ることになる。
前の指導教官という、暗すぎたトンネルを抜けて、
不安の中を再び歩むことになる。
今度は、自分で選んだトンネルを。
秋が終われば、もうすぐ寒い冬が来る。
俺の季節だ。負けない。
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