2011年2月16日水曜日

カンボジアとタイの「戦争」(1)これまで

"This is the real war, not a military clash,"


と言ったのは、カンボジアのフン・セン首相だ。

わざわざ「これは戦争だよまじで」と強調するのは、
え、そんなことないよね、とか言ってしまう輩がいるからで、
それは誰かというと、タイ。


先週ぐらいから起こってるカンボジアとタイの小競り合いの話。
不勉強で、ちょこちょこ分からないところがあります。
分かる人は教えてください!




カンボジア領土の、タイとの国境付近にプレアヴィヒア寺院と呼ばれる、クメール王国の遺跡がある。
このあたりの領有権を巡って、タイとカンボジアは半世紀以上もめている。
(分からない点1:なぜこんなプレアヴィヒアにこだわるの?)


Wikipediaによると、
初めて問題が顕在化したのは、1949年以降、
タイが警備兵をプレアヴィヒア寺院に置いて実行支配したことだった。
カンボジアやフランスはタイに抗議したが協議はまとまらず、
1959年、カンボジアは国際司法裁判所に提訴する。
(わからない点2:国際司法裁判所って、両国の合意がなくても裁判できるっけ?)

その後、1962年、カンボジアの訴えを認める判決が出る。

これまで国境に異議を唱えたことがなかった、というのがタイが敗訴した原因だが、
歴史的に「領土」という概念があんまりない国家に、
フランスが勝手に地図をつくって「これでいいよね」と言っても、
そら異論とか唱えられないでしょ、とか思うけど。


まあともかくも、この出来事を経て、
国際社会的には寺院はカンボジアのもの、ということが確かめられた。


英語版ウィキペディアを見てると、その後もちょいちょいいざこざがあったみたいやけど、
ここでは割愛。


寺院周辺での交戦はここ数年断続的に続いているけど、
そのきっかけは、
2008年、カンボジアが、プレアヴィヒア寺院を世界遺産として応募したこと。
世界遺産登録はタイ政府の支持もあって進められていたが、
これに、タイの国内世論は声を荒げる。売国奴が!的な感じで。

激しい反対を受けて政府は支持を撤回、
しかし、カンボジアはタイの抗議を無視して応募を取り下げず、
同年7月にはUNESCOから世界遺産として認定される。

これに抗議したタイは、プレアヴィヒア寺院に軍隊を送り込み、
同年10月、交戦が始まる。

以来、何度も停戦合意をしつつも、
また小競り合いが起こる、という事態が繰り返されている。


UN urges restraint in deadly Thai-Cambodia clashes(AFP)
http://www.youtube.com/watch?v=nJhXRusM8K4


(続く)

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