http://japan.cnet.com/panel/story/0,3800077799,20389219,00.htm
ペイ
パー
というと、あのピンクい感じの2人が思い浮かぶが、
ここで書きたいことは、なぜ林家一門で唯一「平」がついていない名前なのかとか、落語の未来とかがどうとか、
そういう話ではない。
問題は、
ペイパーポスト
だ。
これは、お金を払って(Pay per)ブログに記事(Post)を書いてもらうという広告手法のことをいう。報酬はせいぜい数百円くらいで、安い広告費で高いSEO(検索エンジン最適化)効果を得られる。
が、Googleなどの検索エンジンのガイドラインでは禁止されている。
検索エンジンは、サイトの価値をそこに張られているリンクの数、質で評価する。書いてある情報に価値があるサイトは、しぜんリンクの数も増える、という論理だ。つまり逆に言うと、リンクの数が多いサイトは価値があるように見えるわけで、
だったらリンクを買えばいいじゃん、いっぱい。
というのが「有料リンク」の基礎にある発想になっている。
有料リンクがなぜいけないのか、という理由として
Inaccuracies: False popularity and links that are not fundamentally based on merit, relevance, or authority
- Inequities: Unfair advantage in our organic search results to websites with the biggest pocketbooks(Information about buying and selling links that pass PageRank)
と、不正確さと不公平さが挙げられている。
お金によって得た人気はサイトの価値を反映しないし、
お金があるひとしか人気を得れないのはおかしい。
といっても、Google Adsみたいな広告とはまた別で、
広告のリンクは、「rel="nofollow"」と書くことで
検索エンジンの評価に無視されるようにしてある。
(そうしないと、Googleの天誅が下る)
問題は、広告なのかクチコミなのかわからない有料リンクだ。
ペイパーポストも、そういう有料リンクのひとつとみなされつつある。
ブログに何か記事があったとして、それを書いたのが
純粋にその商品やサイトに感動した個人なのか
ペイパーポスト業者からお金をもらったサクラなのか
見分けることはとても難しい。
人間にすら難しいことを、検索エンジンができるはずがない。
「お金をもらえるから、まあよくわからんけど書いとこっか適当に!」みたいな記事でも、ひとつのクチコミとして扱われる。
そうやって検索エンジンを欺くというのはつまり、その検索エンジンを通してなにかを探すユーザーを欺くということだ。
お金を払って得た人気でも、
自然発生的に獲得したように見えてしまう。
ペイパーポストはそういう意味で最も悪質で、
けれどもっとも効果があるSEOだと言える。
Google.co.jpも、自らのガイドラインで有料リンクを禁止していながら、iGoogleの広告を外部委託した先のCyberBuzzが、ペイパーポストを使っていたことがわかった。
そのことで、Google.co.jpのページランクは9から5に落ちた。
というか、CyberBuzzに参加していたブログが軒並みランクが落ちて、それが雪崩式にいろんなところに波及しているらしい。
ブログ自体のランクが全体的に下げられたんじゃないか、という話もある。
Google.co.jp のページランクを下げた件について
http://googlejapan.blogspot.com/2009/02/googlecojp.html
クチコミなのか広告なのか。
その境界の曖昧さは、
ひととひととが遠くなる時代の中で、身近な問題になってくる。
マクドナルドがやらせ行列をつくったのはアリなのか。
マルチ商法は犯罪なのか。
巧妙な偽装。
財力がモノを言う。
お金と嘘で塗り重ねられた世界。
それは、コミュニケーションの暗黒時代だ。
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