2009年3月24日火曜日

ヒゲとお別れ

自慢じゃないけど、俺はヒゲが薄い。
マユゲは太いけど。
でもイスラム圏に行くからと思って、1週間くらい必死にのばした。
のばしてもたかが知れてるけど。

ヒゲとイスラム教が関係あるのかって?
Wikipediaを見るとちゃんとほら、
イスラム教圏では鬚を生やしていない男性は一人前と見られない(髭のない成人男性は同性愛者と異教徒だけである)(髭 - Wikipedia

って書いてあるし。

と思って身構えて髭を構えてトルコに臨んだものの、
トルコ人は意外と髭をはやしていなくて、ショックだった。
逆カルチャーショックというか。

でもやっぱりその中でも、ヒゲをはやしている人もいて、
そのヒゲ具合がカッコいいなーと思った。
トルコ人は、別れのあいさつでハグをする。
ハグで顔をこすり合わせる時に、ヒゲがちくちく痛い。
その摩擦感はさながら、別れる心の痛さだ。
そういう表現力が、ヒゲの機能性が、
俺の貧弱なヒゲにはマネできない。

では日本人は別れの寂しさを心の痛みを、どう表現するのか。
In your country, what do you do when you say goodbye?
と聞かれたけど、俺にはよくわからなかった。
はにかむ。
泣く。
手を振り合う。
日本にはたぶん、これが正しいと断言できる作法はない。

少なくとも日本人はヒゲをうまく使うすべを知らない。

日本人にヒゲはいらない。
帰ってきてヒゲを剃った。

さよなら、ヒゲ。

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