JASRAC、市場独占の歴史 使い勝手考えた市場開放を
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY200902280076.html
JASRACに公正取引委員会から排除命令が出た。
やっとか。
という感想はつまり、
なぜ今更。
という嘆息と表裏一体だ。
上のネット版朝日新聞の記事には、戦前、著作権を管理して一儲けしようとしていたドイツ人に対抗するために、国策としてJASRACに著作権管理の独占を事実上許した。という歴史が書かれている。
JASRACはいまも、市場の99%の楽曲を管理している。
JASRACは、放送局と、流した曲数に関わらず年間放送事業収入の1.5%を徴収する、という一括契約方式をとっている。
つまり放送局は、JASRACと契約しさえすれば99%の曲が流し放題だ。
それは問題ない。
問題は、残り1%の曲を流したくなったときに起こる。
JASRAC以外の業者が管理している楽曲を使うためには、別の業者にお金を払わなくていはいけない。
すると放送局は、「あ、他にお金がかかるなら99%の曲で間に合わせるか。仕方ないな」みたいに思ってしまうことがしばしば。
それが独占を引き起こしているとして、公正取引委員会は排除命令を出した。
でも、JASRACを排除してどうするのか。
新規参入の業者が来たからといって、
劇的な変化は何も起こらない。
ネットを通じて音楽が売り買いされ、
時には違法コピーされる。
そうして時代は変わったのに、
著作権保護は何も変わろうとしない。
音楽の未来を担っているのはきっと、JASRACではない。
歴史に「もしも」はないけれど、
もしもっと早くJASRACの独占が終わっていたら、
別なかたちがあった気がしてならない。
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