2009年8月19日水曜日

面接対策メモ

まとめてみる。まとまらないけど。
院試まであと1週間。


【志望動機】
1) 治水の研究をしたいから。治水や利水など水に関わる問題は多くの要素が絡んでいるが、ここなら多面的な視野から問題を見れると思ったから。
2) 今まで興味を持ちつつ、深く考えることはなかった国際協力というものに正面から向き合おうと思ったから。


【研究概要】
遊水地の利用や管理の実態を研究したい。
遊水地というのは、洪水が溢れたときにその水を受け入れるための土地。他の宅地などを守ることができる。通常は農地や公園など、ひとが住まないところが遊水地になる。

今はダムや堤防などハード面に頼った治水だが、遊水地などのソフト面の対策も取り入れることが期待されている。
しかし、規制がうまくいかずに土地利用されると、使用者の不利益につながる。行政や土地所有者、デベロッパーなどのアクターが、遊水池の管理や利用にどのような影響を及ぼすのか調べたい。

遊水池は、特にハード面で洪水を防ぎきれない東南アジアで重要になると思うので、研究計画ではタイのバンコク周辺を対象にするとした。バンコクの周りに遊水地を設置して洪水時の緩衝地帯として機能させるという治水計画が取られているが、都市化によってグリーンベルトが宅地転用されつつあるという報告がある。その転用のメカニズムを研究したい。


【具体的な研究手法は?】
わからない。
衛星写真から土地利用形態を分析するか、フィールドワークによる聞き取り調査をするか、といった方法が頭に浮かぶが、それが適切な手法なのか確信はない。
研究手法については今後ご鞭撻を頂きたい。



【なぜ遊水地に興味を持ったのか】
高校の近くに同和地区があり、そこが遊水地になっていた歴史を習った。
遊水地は、間違えば社会的弱者へのしわ寄せにつながる可能性があると感じた。

しかし一方で、環境保護派の観点からは遊水地に関心が高まっている。
実務面での困難を明らかにした後に、遊水地の是非を判断すべきだと思った。


【なぜタイなのか】
堤防やダムのみでは洪水が押さえ込めない東南アジアでは遊水地の文化が発達していると考えられるが、東南アジアの中で遊水地を政策として取り入れているのはタイだけだった。(もっと調べれば他国の事例がでてきたのかも。。)
また、JICAが協力していることもあり、データが入手しやすいかと思った。

でも別にタイにこだわるつもりはない。


【他地域との比較を考えてるみたいだが、事例が少ないらしい。この政策は、他の都市で増えつつあるのか】
参考文献に上げた吉川氏の著作によると、日本の利根川流域など、ライン川流域、中国、あと、遊水地ではないが、アメリカの洪水保険による土地利用の誘導政策などがあるらしい。
遊水地政策が増えつつあるのかはわからないが、川との共生という言葉をうたう街は増えてきているし、気候変動で洪水のリスクも高まるので、今後増えてくると考えられる。


【アメリカの洪水保険って?】
あまり詳しくないが、簡単に言うと、洪水のリスクが高い場所に住む人には高い負担金を要求することによって、洪水安全地帯に誘導するような政策。
多くの本はこの政策を賞賛するが、そのような優れた政策を持ちながらニューオーリンズのような悲劇がなぜ起きたのかという考察はあまりみられない。
東南アジアのもこうした政策が適用できるのかも含めて、詳しい検証が必要だと思う。


【日本の事例についてはどうなのか】
日本の事例についてはもちろん研究しようと思うが、
・河川の形状、急さ
・政府による土地のゾーニングの影響力
という点がかなり異なるので、それをそのまま東南アジアに適応することはできないと思う。


【学部での卒論は】
ため池の耐震性。有限要素法というシミュレーション手法によってモデルを構築する。ことになると思うけどまだ始まってないのでわからない。


【院での研究とのつながりは?】
1) 農業土木の学科なので、シミュレーションのことも習う。治水政策は、理系的な流量や氾濫のシミュレーションを基につくられる。そうした技術的背景を読み解きながら、その中で遊水地がどう位置づけられているかを考えたい。
2) 農学部なので農業のことも多少理解しているつもり。治水を考えるには利水、すなわち農業との関わりを抜かすことはできない。例えば、僕の卒論はため池だが、ため池もまた、優秀な遊水地のひとつである。そうした、農業との関係性も視野に入れたい。


【きみの長所と短所を挙げよ。それを改善しようとしているか、しているならどうやってしているのか。】
長所は、ひとつの物事に集中できることだと思う。ひとつの対象を多角的な視点から深く洞察することができる。
短所は、逆にひとつの物事に集中し過ぎることだと思う。視点を変えることはできるが、別の対象に目を移したりといったことが苦手だ。
改善のために、学術雑誌や新聞などを読むときは、情報を食わず嫌いせずに全部読んで、いろんな情報を知ることを心がけている。
この研究をするためには、様々なアクターや、その国の制度、文化など、いろんなことを目を向けないといけない。フットワークの軽さを磨いて行きたいと思っている。

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