2009年10月29日木曜日

ウルトラマーケット、閉鎖?

ウルトラマーケット:閉鎖へ 演劇より災害備蓄 大阪市の方針転換に小劇団困惑(毎日.jp)
http://mainichi.jp/kansai/news/20091028ddf041040009000c.html




ウルトラマーケットというのは、大阪城ホールの倉庫をいくつかの劇団が合同で借りて劇場としている場所だ。
それが、本来の倉庫に戻るのだという。


ウルトラマーケットを使用している劇団は、南河内万歳一座を筆頭にして「天下の台所改善実行委員会」という、粋な名前の集団を形成している。
そこに名前を連ねている劇団は、

南河内万歳一座
演劇集団よろずや
クロムモリブデン
劇団Ugly duckling
デス電所
南船北馬一団
未来探偵社
ランニングシアターダッシュ

と、有名どころが並ぶ。


関西の小劇場は、次々と閉鎖されている。

劇場がないというのは、
単に発表をする場がないというだけではない。
交流が断絶する。
新しいものが創造されない。

場所がなくては、
なにも生まれないのだ。

そういう状況に危機感を持った劇団が、
自分たちで小劇場をつくっていく。
ただの倉庫が、劇場になる。
それ自体がとても演劇的だ。

毎年、
春には「大阪城・ウルトラ春の乱」
秋には「大阪城・ウルトラ秋の乱」
という演劇フェスティバルが開催され、
関西の演劇シーンを盛り上げてきた。



とか知った顔で語ってるけど、
俺はウルトラマーケットのことをよく知らなかった。
ウルトラマーケットは、ぐぐってもあんまり情報が出てこない。
でも、断片的な情報がいちいち刺激的だ。
自分達でつかみとって、つくっていっている感じがして。




なのに、
ほんとになくなってしまうのだろうか。


思うに大阪の文化行政は、場所の大切さを軽視している。
フェスティバルゲートにしてもそうだし、
精華小劇場にも、
3 利用期限について
現時点では、元精華小学校や幼稚園を含む全体の利用計画が決定されていないため、その決定次第で利用状況が変更となる場合がある。
よって、当面、暫定利用としたい。暫定使用であるため過大な投資を避けるべきだという制約があるが、この期間を劇場として定着するためのいわゆる「パイロット事業期間」として活用し、今後の展開につなげていきたい。(精華小劇場公式HP
という制約がついている。


その場所でしか生まれないもの。
その場所に蓄積されてきたもの。
その場所を中心につながる縁。

それらはすべて、
「その場所」が失われれば、積み木のように脆くも崩れ去る。


でも、ほんとに失われてしまうのか、わからない。
と思いたい。
南河内万歳一座が11月17日に会見を行う。
ウルトラマーケットで生まれ、蓄積されてきたエネルギーがどこに向かうのか。
その行く末を見届けたい。


…まだウルトラマーケット行ったことないけど(笑)

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